こだわりOur Story

一杯のコーヒーができるまでには、たくさんの手と時間がかかっています。
私たちが大切にしていることを、少しだけお話しさせてください。

選別中のコーヒー生豆
01 ── Beans

顔の見える農園から、豆を選ぶ

使う生豆は、エチオピア、グアテマラ、ブラジルなど、栽培や精製の方法がわかる小さな農園のものだけ。毎シーズン、届いたサンプルを何十回もカッピングして、その年いちばん美味しいと感じたものを選んでいます。

焙煎の前には一粒ずつ目で確かめ、欠けた豆や未熟な豆を手で取り除きます。地味な作業ですが、雑味のないすっきりした味わいはここから生まれます。

店内の焙煎機
02 ── Roast

毎朝、少しずつ焙煎する

洋館の奥、かつて台所だった部屋に小さな焙煎機を置いています。焙煎するのは、その週に使い切れる分だけ。焼きたての豆は香りが立ちすぎるため、2〜3日休ませて味が落ち着いた頃にお出ししています。

同じ豆でも、その日の気温や湿度で焼き上がりは変わります。火加減を見ながら、豆の音と色に耳と目を澄ませる時間が、私たちのいちばん大切な仕事です。

焼き菓子の仕込み
03 ── Bake

コーヒーに寄り添う焼き菓子

焼き菓子は、発酵バター、国産小麦、きび砂糖を使って毎朝店内で焼いています。主役はあくまでコーヒー。甘さは控えめに、ひと口食べてコーヒーを飲んだときに、両方がいちばん美味しく感じられるよう配合を調整しています。

洋館の歴史History

昔の洋館の写真

この建物は、大正の終わりごろ、港で生糸や茶葉を扱っていた貿易商の住まいとして建てられたと伝えられています。下見板張りの外壁、上げ下げ窓、ベイウィンドウのある応接間など、当時の横浜らしい洋館のつくりが今も残っています。

その後、持ち主を変えながら住宅や小さな事務所として使われてきましたが、しばらく空き家になっていました。私たちが出会ったのは、庭の楠が大きく枝を広げ、窓から木漏れ日が揺れていた春の日のことです。

床板や建具はできるだけ磨き直して使い、傷んだ部分だけを地元の大工さんと一緒に修繕しました。店名の「こもれび」は、そのとき見た光景から名付けています。

港町の時間が積み重なったこの場所で、これからも誰かのお気に入りの一杯をお出しできたら嬉しいです。